「船窪小屋ねっと」へようこそ
トップページへ戻る 船窪小屋の掲示板です。情報交換の場としてお使いください。 ふなくぼ日記 オーナー挨拶 お問い合わせはこちらへ
船窪小屋へ行くには?
船窪小屋に泊まるには?
船窪小屋周辺の自然
 
HOME > ふなくぼ だより > 2002・夏小屋番を振り返って
 
 
北アルプス発・ふなくぼだより


松澤寿子の「2002年・夏小屋番を振り返って」

忙しくても楽しい想い出をいっぱい心に刻んで過した夏の日々、お客様が少なくて寂しかった九月始め、シーズンに2回3回と訪れてくれた人々。10月第一週土曜日、去年の小屋閉めのとき来られ約束されたうどん打ちをしに秩父市立病院の川辺先生を看護婦さんが8名で七倉尾根を登って来られました。
夜は持参してくださった絹うどん粉と麺棒でうどんを打って下さり、全員のお客さんと共に切りこみうどんをご馳走になりました。とても美味しく、私は初めての味に涙が出てしまいました。心なしか美代ちゃんのチャランゴはとてもとても上手で、感涙と共に夜は更けて行きました。
翌朝には不動沢からコンドルならぬ大鷹やチョウゲンボウが数羽とびながら、我が船窪小屋の上空をゆうゆうと舞い遊んで喜びを表しているかのようでした。

窓に冬戸を取り付ける夫宗洋そして、10月12,13,14日の体育の日、大勢のお客様に今シーズン最後の山小屋を味わっていただき、2002年の夏山を終了することができました。
おかげさまで今シーズンはこれといって事故もなく、安全山行を心がて下さるお客様に支えられ無事に小屋仕舞をすることができました。

来シーズンの課題としましては、針ノ木谷の整備をちゃんとしていただくよう環境省や各機関に働きかけること、夫宗洋と針ノ木小屋の百瀬さんが中心となり、若さと夢が満ち溢れている美代ちゃんが情熱を傾けて平ノ渡から針ノ木峠までのロマンのコースを整備し以前のように針ノ木谷ロマンチック街道が完成することを目標に頑張りたいと思っておりますので、お客さまのご協力を是非お願い申し上げます。

船窪小屋のランプです。
夫と美代ちゃんと3人で記念写真今シーズン船窪小屋においで下さった皆様、いつか行ってみようと思っておられる皆さん、船窪小屋には電灯もありません、冷蔵庫もありません、文明といわれている世界から大分かけ離れている山小屋だと思いますが、現在のままの姿とやり方でいつまでももやっていこうと決めています。来シーズンにはどんなドラマが待っていてくれるのか楽しみですね。

今、松澤宗洋、寿子は、栂池高原でおいしい食事を食べさせてもらい、座ると温かい便座やお湯の出るトイレを使わせてもらっています。贅沢と思いながらその環境にだんだん戻っている自分を感じているこの頃です。美代ちゃんもきっと埼玉の家でもっと恵まれた文化生活に戻ってしまっていることでしょう。

では、来シーズンも元気でお会いできますよう、楽しみにしております。皆様からのメールメッセージを心からお待ちしております。
松沢宗洋、寿子