はじめまして、船窪小屋のおやじ、松澤宗洋と申します。長年、北アルプスの懐に抱かれて生きてきた私たちのよもやま話が皆様の山行のお役に立ち、登山計画の参考になれば幸いです。
毎年のことですが、梅雨とヘリコプターによる荷上げが重なり、決められた日にヘリが飛べない日が続きましたが、梅雨冷えの6月27日は久しぶりに日差しを与えられ、無事荷揚げが終了いたしました。
ヘリで上がった時の船窪小屋は、晩秋のままの姿で私共を待っていてくれました。今年は例年より季節が進んでいると聞きましたが、七倉の稜線にはもうコマクサが可憐に咲いていました。このまま季節が早足で進んでいけば、七倉と言わずほかの稜線の花たちもいつもより早く咲き始めることでしょう。
高山植物、特にコマクサを7月下旬〜8月中旬が一番きれいな花期です。七倉から蓮華、針ノ木方面や不動岳、烏帽子岳周辺はコマクサをはじめ高山植物の種類も多く、歩く人が少ない分、花は見事な群落を作って私たちを楽しませてくれます。
夏から秋にかけての季節はきたアルプスのみならず、登山を楽しむには絶好の季節です。どうか皆様が安全で快適な登山になりますことを心からお祈りしております。
事前の準備をしっかりして、思う存分すばらしい自然と戯れ、楽しみましょう。いつか皆様にお会いできる日を楽しみにしております。
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