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凍み大根の 氷れる肌は蒼白く |
月の光に 照らされている |
昔、寿子の母親がやっていた光景を思い出し、大根の皮をむき、縦半分、横半分に割って、藁を通して軒下の選択竿にぶら下げます。白い20cmほどの大根が20連程ぶら下がり、ちょっといい感じです。
ベルグハウスから仕事を終えて帰る頃、外は−10度です。大根に触ってみると、カチカチに凍り、2本合わせてたゝくと、柏子木のような音を出します。
”大成功!” このまゝ吊るして自然に乾燥するのは、3月初め頃でしょうか。
これだけでは足りないので、もう一度やることにしました。
今年2月中旬はいつもの年より暖かく、なかなか冷えてくれませんが、ぐづぐづしていたら3月になり、これこそチャンスは皆無となりそう!2月18日思い切って大根の皮をむき、第2弾を北側に吊るしました。余り冷えないのが気掛かりですが、まあ何とかなるでしょう。
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先日、さいたまの加賀美氏が来られました。子供病院のマリ先生も呼んで、ロビーでお昼を食べました。マリさんは夜、スノーハープで、星見クロスカントリーという行事に参加するといって、夕方には帰ってしまいました。その夜は大雪となり、星は見られなかったと思うのですが・・。
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加賀美氏は昨年50周年記念行事に船窪小屋で大活躍してくださり、記念品の手拭いもデザインしてくださった方です。あの手拭いは私共の思い付きがきっかけで、十分な準備期間が無く、お願いした為、加賀美氏にとって仕上がりに不満があったようでした。
そこで再度デザインされ造ってくださったバンダナを、今回持参してくれたのです。創立当時の船窪小屋の周りに、駒草、ちんぐるま、大山レンゲを描き、地色は深い藍色で、白とのコントラストがよく、目の覚めるような美しさです。
それを私と夫にプレゼントして下さる為、今回わざわざおいで下さったのでした。何とも感謝の言葉が見つからず、”申し訳ないねェ”と有りがたく頂戴したのです。
今度おいで下さる時には、お目にかけさせてもらいますので、楽しみにおいで下さい。
加賀美氏は2泊され、月曜日に帰って行かれました。その後すぐ松原さんがスキーを滑りにやってきました。自家製キムチと、豚まんじゅうを持ってきてくれました。
今日は快晴です。鹿島天狗尾根から、五竜、八方尾根、不帰、白馬三山、小蓮華迄すべて大パノラマです。
松原氏は9時から出かけ、12時には帰って来ました。「ヤーッ、さすがスケールが違うね。ゴンドラで8回ばか滑ったが、今日はこれで大満足だねェ」と嬉しそうです。お父さんと2人ロビーでカレーライスを食べ、コーヒーを飲んで帰りました。
今週末もお蔭様で、ベルグハウスは満室となりました。昨夏、船窪小屋へおいで下さった、名古屋の西部姉妹が、ご両親と恋人をつれてやって来られました。東京の井上朝子さんもお友達と4人で泊まられ、天狗原迄シールを付けてツアーを楽しんで来られました。
夜はお父さんと白馬錦で一杯やりながら、昨年秋に放送されたNHKの小さな旅のビデオを見てもらい、感動を新たに分かち合うことができました。
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先週から始まった、”栂ノ木 光のフェスタ”も好評で、夜の通りを彩っています。お客様には夕食後のひと時を、楽しみながら散策してもらっています。若い宿の後継者のアイデアで始めたこの行事が、少しづつ定着しているのが楽しみです。
ベルグハウスの前には大きなカマクラができました。来週末までローソクを点灯しますので、楽しみにおいで下さいませ。
今週は温かすぎる程の気温で、零度C以下の日が余りありません、凍み大根は氷らずに乾いてしまうのでは・・・と心配でした。
しかしご安心下さい。22日夜中から冷え始め、雪も降ってきました。
今朝、お父さんと2人、大根をもう一度水に浸して軒下に吊るし直しました。外は雪が深々と降っています。もう寒さがしっかり戻って来ました。
深々と降る雪の日は、風も無く穏やかそうに思われますが、一歩外に出ると、顔も手も凍ってしまいそうです。食温度計は−9度以下となっていることでしょう。
平成16年2月23日 寿子
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2月はじめ、夏に船窪小屋で使う、凍み大根を造りました。
秋に収穫した大根は、土の中に埋め、雪が2米以上積っていますので掘り出すこともまゝならず、長野から週一回運んで来られる北原青果の大根を10本やることにしました。夜は−10℃以下となり、凍み大根日和の続くこのごろです。
寿子
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