平成18年4月6日
大変ごぶさたいたしました。
日脚ものび、桜のつぼみをついばむ小鳥たちも春を迎え囀っているこのごろ皆様にはお変わりなくお過ごしのことと拝察申し上げます。
さて今回「船窪日記をまとめてみては」というご希望の声をお客様や取り巻きの皆様からいただき、私もその気になり実現することにしました。
出版にあたりましては、元信濃毎日新聞社の文化欄で、デスクとして活躍されました「大森大氏」にすべておまかせすることになりました。
又何より身近にいる夫、宗洋の協力あってからこそとおもっております。
昨年末から原稿の校正やら何かと忙しくたち働いてくださった大盛さんのお力により、来る6月末ごろには本になるのでは , と思っています。
中心なります文は「船窪小屋五十周年」に当たりました2003年の日記が主に紹介され、私共の身辺雑記等、小屋誕生の頃から協力してくださった友人知人、ボランティアで道普請や登山道整備にかかわってくれた人、小屋番として尽くしてくれた人々の「船窪小屋に寄せる想い」をつずってくださったリピーターの方々等の文章により編集されております。どうぞ完成を楽しみにお待ちいただければ幸いとおもいます。実費出版による「マイブックス」という形になりましたが、費用があるわけではありませんので、皆様のご協力いただいて周りの方々にご購入いただければ幸いとおもっています。
今年は12月初めから1月いっぱい降り続いた大雪に毎日頭を悩まされ、予定通りに冬を過ごすことができませんでした。近くの山に登り、毎日スキーを滑って体力をつける予定が、半分もできず、お客様の持ってきてくださるお土産の美味しいお菓子により、下半身は冬太りとなり、重い身をもてあましています。もう四月も三分の一が過ぎてしまいそうです。早く夏山に向けて体力造りに励まねばと、あせっています。四月十六日には、山岳博物館の友の会の仲間たちと「堂津岳」に登ることになっています。いく前にお父さんがリーダーですので、助手として中間くらいまで下見に行くつもりです。地の利で天気のいい日を見計らって行くことにしています。こちら栂池スキー場は今雪の量はベルグ前で1メートル50センチ。栂の森は3メートル、時々新雪もあってまだまだシーズンは続いています。ヘリコプターはゴールデンウイークまでお休みですが、ロープウェイは自然園まで動いています。もしお時間が取れましたらスノーシューをはいて天狗原あたりまで歩いてみませんか。ご一緒させてもらいます。孫の志保も元気で可愛く成長してくれました。誰よりも私の顔を見ると突進してきて、膝の上に這い上がってきます。この愛くるしく可愛い孫を抱いたり背負ったりしている時こそ、おばば冥利につきます。これからも益々可愛さが増してくることを、楽しみつつ過ごしております。
先日は横浜の芹澤さんが来られ落倉前山の「浅間山」へ行ってきました。彼女たちは3月中旬に放送された、脳年齢を若返らす、スノーシューで歩きましょう」?という番組を見てこられ、その効果の程を興奮気味に語ってくれました。実は放送の主役だった、車山の「来夢村ヒュッテ」の田中一成さんは、二十数年前私達のベルグハウスでアルバイトとして手伝ってくれた人です。船窪小屋で小屋番したシーズンもあり、結婚式はベルグハウスで挙げたふたりです。あの NHK の放送を見せてもらい、彼らが車山で確実に成長していること知り、懐かしく若い頃のことを想いだしたのでした。
私達も生活の中には、山あり谷ありでしたが、四十数年間に巡りあえた方々との新たな出会いがここ数年続いております。船窪小屋とベルグハウスがこれからの人生の再会の場であることを嬉しく思い、今年も大勢の皆様との出会いを楽しみに、芽生えの春を迎えたいとおもっておおります。