小屋開け協奏曲
8ヶ月間眠りについていた船窪小屋は、尾根を上がって来たお母さんたちの笑い声で、目を覚ましました、6月25日のことです。
そして・・・翌日からは雨。雨。雨。 次にたよりない青空が気まぐれに顔をのぞかせたのは28日。本物の素晴らしい青空に出会えたのは30日でした。
小屋開け協奏曲 「花」の章 イチヨウラン オオヤマレンゲ シラネアオイ コイワカガミ ミツバオーレン コマクサ マイヅルソウ チングルマ・・・。
「夕」の章 五色ケ原のあたりをこぼしたワインのように赤く染めあげる、29日の日没は美しすぎました。
「北」の章 北葛岳の独標もしっかりと起き上がりました。
「飛」の章 小屋開け最大のイベントはヘリの荷揚げです。28日午前11時。エンジン音を轟かせて、風を巻き起こしながら不動沢から荷揚げのヘリコプターが飛来。
「陽」の章 どの山もどの山も、青空を背景に雪解けの清らかさを誇るように、くっきりとそびえています。太陽は惜しげも無く光を降り注ぎ・・・
30日、待ちに待った「お布団干し」の作業が始まりました。ハイマツの上の毛布のプロムナードは槍の穂先まで続くかのよう。積み上げられた毛布の山は立山と高さを競っています。小屋の屋根は一面、お布団で埋め尽くされ、冬期小屋の上でもおとうさんが、6月最後の朝の光を受け止めようとしています。
By こん
→この投稿にコメントする
コメント一覧