北アルプス ランプの山小屋 船窪小屋

今夜は7時にヘリコによる荷上げが行われます。

9月7日(火)晴のち曇

今夜は7時にヘリコによる荷上げが行われます。今シーズン最終となる荷上げです。昨夜針ノ木谷を登ってこられたフッチー氏。先月行われた針ノ木谷の草刈り状況を自分の目で確認したいと登ってこられたのです。
氏の目に叶う道普請が行われていたようです。
「これで私も安心しました。改めて私が関わらずとも彼らがチャンとやってくれることがわかりましたヨ」と納得して居られました。
「針ノ木谷古道復活にかける想い」が関わって居られる全員全ての人々の「心」であり「ロマン」であるということを知ることができ、私も心安らぐ思いです。
高曇りではありますが全ての山並みが見渡せ風もありません。
AM5時に宮下機長に「天気良く風おだやかです。よろしくお願いします」と連絡し、「了解、7時にヘリポートへ行きます」

AM7時すぎ、「来たよ来たきた!」という声に全員出勤です。丁度居合わせたフッチー氏も一緒にスタッフとなります。
一便到着。降ろす分をフックにかけ、モッコを点検します。ビールも卵も入っていません。一便でなく、二便になったことがすぐ分かりました。
15分後に2便目到着、旋回を2度繰り返し、最後にVサインをして下降したと、ペンパさんはニコニコです。
「ママさん、パイロット、OKのサイン出したよ。ヘリポートOKダヨネ」と言っています。そうか、私は隠れていたのでよく分からなかったけど、ヘリポートが「OK」ということなんだ!よかったね、おとうさん!
そして、Kさんの重いザックも下降時の荷物とおろしたので、七倉山荘で受け取ったことでしょう。
荷上げ終了。移行の後始末が大変です。お茶で一服した後、フッチー氏はサッサと下山です。残された荷物はペンパさんとコンちゃんが手際よく収納して下さいました。
昼食今チャンはしっかりとスケジュールをこなしてから下山して行きました。頼もしい助っ人に恵まれ、今シーズン最終便の到着は無事終了しました。
2時間ほどして、「お母さんただいま。帰りたかったよーッ」といってひかるちゃんが帰ってきました。そして私は抱きついて大声で泣き出したのです。
「荷上げのヘリコはずーっと不動辺りから見えていました。小屋が見えてから涙がどんどん出てきてずーっと泣きながら歩いていました。」というのです。「山どーだった?これからしっかりお話してね。お昼用意してあげるから早く食べて食べてーッ」と彼女の高ぶった心を抑えねばと必死です。
そして、改めてこの子の純真な心を知ることが出来た気持ちになるのでした。


PHOTO by きびのおんたけさん


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