北アルプス ランプの山小屋 船窪小屋

まりさんの手紙

ご無沙汰しております。
13日に無事、昭和基地に到着しました。
やっとメールできる環境になりました。

オーロラオーストラリスの砕氷能力は「富士」並みだそうで、
氷海に突っ込んだものの進めなくなり、一度引き返して場所を変えて再び
トライし、70km沖からヘリで渡りました。

翌日からすぐ夏作業で、送油管補修のための足場組み、ヘリ待機小屋の基礎の
鉄筋組、生コン、土止めのかご編み、荷揚げ場のグランドシート張りなどをしました。
バックホーにも乗っています。
初日の作業の時アデリーペンギンが一羽、海からやってきてコンクリートプラントの
周りを一周して帰って行きました。
アーって鳴くので最初はカラスがいるのかと思ってしまったほどです。
鳴きまねをすると返事をします。手を振ると向こうも羽をばたつかせていました。

作業のあと、輸送された物資を手渡しリレーで倉庫に搬入するので、
毎晩部屋に帰るのが0時頃です。
太陽は沈まないので薄明るく、大陸との間の氷海がピンクに染まってとても
きれいです。写真で氷山奥の白い台地が南極大陸です。
波打ち際(凍ってなければ)からいきなり真っ白な霧ヶ峰高原が立ち上がっている
感じです。最初は雲かと思ってしまいました。
気温は最低がマイナス5度くらいです。豊科の冬とおなじくらいでしょうか。
日中はプラスになっているときもあるようですが、ダンプの荷台に
乗って現場に行くときは寒いです。

ではまた。皆様によろしくお伝えください。

井口まり

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