8月19日(晴)15度
7月中は雨の日が多く、特に土日は雨の予報ばかりでした。 下界の天気予報と山の上の天気とはだいぶ誤差があるようです。『電話が鳴って、雨らしいのでキャンセルしてください』という件数が多く、仕込みの終わった食材が無駄になる日が度々でした。 ラジオの予報を聞いてキャンセルなさる登山者の多い中、安全コースの七倉尾根を登り、小屋で天気の回復を待っておられた登山者には度々幸運が訪れた日も多くありました。 あたしは明日の天気を聞かれると、『朝になれば解ります。お天道様は気ままですよ』と、答えています。ラジオにかじりついて予報を聞いて信じるより、外に出て雲の流れや風の音、小鳥たちのさえずりを聞いて、天気が予想できるようになれるよう、山の上の仙人予報士になりたいものです。 そして久しぶりに訪れた登山日和の8月8日、第2回船窪小屋、道しるべの会による草刈りの日。お散歩隊長さんは早朝6時に小屋着。前日泊していた向井さん、ペンパさん、お父さんと共に、船窪乗越方面へ草刈りに出掛けました。 20名ほどのメンバーで構成された道しるべの会ですが、全員集合することはまず無理なようです。土日と重なっている為、今夜の宿泊は50名近くになりました。 富山からチロル山の会のメンバー3名も草刈りに参加して下さっています。隊長のお散歩隊長さんは、40歳になったばかりです。若い力が加わった船窪小屋草刈り協力隊は、若さに満ちあふれています。今夜は新婚の小幡夫妻も加わって炉端は大にぎわいです。 予定していたアコーディオンコンサートは聴くことができませんでしたが、今夏、作曲して下さった新曲『私の好きな船窪小屋』を携えて東京に住む『橋本良春さん』がご夫妻でギターを担いで登ってきて下さったのです。 丁度フッチー氏も来ておられ、夜のコンサートを設定して下さいました。シーズン開きの前に橋本さんから作曲されたテープが送られてきましたがラジカセの調子が良くなく聞けませんでした。今日初めてご本人の生演奏により聞くことができました。 甘くソフトな歌声の橋本氏は、我が草刈り隊のメンバーによると、『佐藤宗幸』さんの歌い方と声に似ているとか。炉端を囲んでのコンサートは彼のすばらし歌声に包まれて、ネパールティーの甘さと相まって、参加された岳人達と興奮の渦の中に引き込んでくれたのでした。その日はフッチーさん流3部に分かれたコンサートとなり、消灯は30分延長されたのでした。 8月9日そして次の日も連泊された橋本夫妻により、楽しいコンサートを顔ぶれの違ったお客様に聞いてもらうことができました。コピーされて持参くださった『私の好きな船窪小屋』はお客様に配られ、覚えやすい詩と歌いやすいメロディにより、勘のいい方はすぐ歌えるようになっておられました。ちなみに作詞は桐村さんで、以前船窪小屋でアルバイトしていた女性です。 橋本さんの話を聞いた時、すぐ彼女に連絡したのですが『えっ私、詩なんて書いたことないですよ!』とびっくりしていたのです・・・。実は5年前に私が出版した本の中に桐ちゃんの文の載せてもらい、その中にこの詩が書かれていたのです。その本を読まれた橋本さんが感動して、この歌が生まれたのでした。 橋本夫妻は2泊され10日の朝、小雨の中をな七倉へ下山されました。 9日に用事で下山したお父さんが11日に帰ってきます。夏休みを利用して、お手伝いに来てくれた岡嶋さんが9日に登ってきました。『お母さん、私14日までお手伝いしますので、この間お母さん下山してもいいですよ』と言ってくれました。 「よしこのチャンスに下さないと、いつ下山できるかわからないね』ということになり、お父さんと交代することにしました。朝思い立ったので9時半頃の出発ちなりました。ペンパさんが2人(紫野さん、のり子さん)をつれて北葛まで出掛けたのですが、岡ちゃんにすべてまかせて下山しました。 七倉尾根は前日の雨でぬかっていましたが、4時間弱で七倉へ到着しました。七倉山荘でお風呂を入れてもらい、入山以来のアカを全部落とさせてもらい、すっかり気持ちよくなってつがい家へ帰りました。 孫たちの大歓迎を受け、4日間の休憩はあっという間に終わり、14日七倉発6時半、小屋着12時半という行程で帰って参りました。 16日から用事があるという岡ちゃんと天狗の庭上部ですれ違い、4日間のお休みを恵んで下さった岡ちゃんに深く感謝の気持ちを伝えておお別れしました。 快晴の今日、船窪小屋は布団干しで大忙しです。私は久しぶりの登下山で体力を使い、気持ちいい疲労感に浸ったのでした。 岡ちゃんが下山した次の日、松下さんがやってきました。 8月15日道普請に来てくれた勝野さんも大喜びです。『やあやあひさしぶり、今日マッチャンに会えるとは思えなかったよ。』と言って握手しています。 昨日七倉尾根を登って来られ、滞在している金子さんは2年ぶりに来られ、『お母さん、体調もよくなりましたので、これからは毎年来ます。ご心配をかけました。道しるべの会、入会手続きお願いします』とにこやかに日焼けした顔を輝かせています。『苔玉博士』の相棒ですので、一番喜んでいるのは彼です。音楽大好きな2人は松下さんのアコーディオン演奏に大感激『ブラボー!』と叫んでいます。外の夜空は天の川と星の海!静かです。
チロル山の会草刈隊を迎えて
船窪小屋での演奏会
七倉尾根で演奏
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