夜8時、外に出てみると、うっすら山の影と雲がなんともいえない絶妙な雰囲気を出している。ぽつんぽつんと山の小屋明かりが見える。今、この山の中に私たちはいるんだな。自分の存在を感じる。今夜は風がなく、とても静か。電気いっぱいのネオンの夜景とはまた違う、静かでひっそりとたたずむ山々。木々が呼吸をしている。空気がとてもすんでいる。
今夜は8名のお客さんと道しるべの会長鳥居さん、勝野ひでじいとフッチーさんとゆったりとお茶会を過ごした。お昼は表でビールを飲みながら楽しそうにみなさんでお話をしていた。東京からいらした方たち、素敵なご夫婦、目標は日本海と烏帽子から最後に到着したかた。みんなそれぞれいろんな思いがあって登ってくる。敵なお客さんたち。草刈りを手伝いにきてくれた鈴木さん。明るくて元気でなみだもろい(笑)素敵な人。私も一度は草刈り手伝いに行けたらいいなぁ。
明日はおとうさん登ってくる。やっぱりお父さんがいなくっちゃ! 日曜日には私、ときがくる前に小屋番をしていたともくんがくるので楽しみ。ではまた明日。おやすみなさい〜 byとき
今日はおとうさんが帰ってくる日です。朝から雨でしたが、9時ころにはすっかり上がり、うす日が射しています。道しるべの草刈り隊と共にお父さんはゆっくり登ってくるでしょう。夕方5時くらいにつくかな?昨夜から来られ、お父さんを待ってくださるフッチーさん。 今夜はお父さん、勝じいさん 鳥居さん みちこさんとの再会が楽しみ と言っておられます。私もとき、ペンバサンも明日こられる松川村の村民登山会35名の仕込みに大忙しです。お父さん、待ちながら時間を持て余してるフッチー。「おかあさん、天気は西の方から回復しているようですね、立山のほうの空も開いてきましたよ」と。窓辺に寄ると雲間に槍の穂先がのぞき、青空もちらほら覗いています。どうやら心配していた松川村登山教室も実行できそうです。今日の宿泊は1名の予定が七倉から5〜6名きているようです。今宵も炉端は賑わいそうです。昨夜の雨でタンクは満杯となり、週明けにはカバー類の選択ができそうです。
8月11日〜16日
小屋番OG、OBで賑わって、冬期小屋も囲炉裏端もいっぱいになりました。山形の大農家嫁ぐことになった ひかるちゃん は、昨年小屋に置いていったダウンや着替えをとりに帰ってきました。勿論、彼のさとしくんと一緒に…パプリカぬ出荷最盛期で漸く休日をとって来られました!とはちきれそうな笑顔をもんぺ姿に包んで現れました。平の方から針ノ木谷をとおってきた塩チャンは、平の渡しで松下大先生に会い、一緒に登ろうと誘われましたが、先に来ました と言って到着しました。本当に松下くんが針ノ木谷あたりに居たのかな?としんじられないくらい曖昧な情報で耳を疑った程でしたが、次の日、大きなザックを背負って到着しました。
その他、スキーのスペシャリスト吉川夫妻、バンブーの若きホープ けんとみほ。岡ちゃんといつものメンバー合わせて13名のスタッフが集合しました。お客様も満員となり、真夏の夜の船窪小屋は老若男女、エネルギーいっぱいで満ち溢れていました。お父さんが諸用で下山してしまい、お酒大好きなピーター氏には物足りない処もあったかも…それをしっかり補い、なおかつそれ以上のロマンと夢を船窪小屋の住人全てに与えてくれたもの、それは通称 ミュージシャンのまっちゃん 素晴らしい演奏でした。
この夜、真夏の夜の船窪小屋は素敵なアコーディオン演奏の音色に包まれ、星空の下、眠りについた。動物たちや花影に宿っていた蝶たちにも楽しい夢を見させてくれたことでしょう。消灯をすぎた頃、炉端に敷き詰められた布団の中からは、ものすごいイビキと、安らかな寝息が 聞こえていました。ときちゃんもペンバサンも大勢集まってくれたお手伝いのみんなにすっかりとけ込み、日頃の疲れもどこか吹っ飛んでしまったように活きいきと楽しそうに働いています。本当にみんなありがとう!こうしてみんなが集まってきてくれるとき、母さんはしみじみと幸せを感じ、ここにいることが出来てよかったなぁと実感することができるのです。ペンバサンがネパールからお土産に持ってきてくれ飾ってくれたタルチョが不動沢からの優しいそよ風にはためいて遠くに連なる名峰達も一段と宇宙に近づいて見えます。真夏の夜の楽しい演奏会。小屋の片隅で主を待ちわびていたアコーディオンも、今夜の主人の訪問を喜びすべての人々の心に灯を与えてくれました。ほんとうにありがとう!
コメント一覧