9月28日(月)曇ったり晴れたり
昨夜は一名の宿泊客。前日は平小屋泊まり。今シーズン行きたかったが行けずじまいとなった針の木谷。昨年までの復活作業が功を奏し「いい道になりましたね。歩きやすくて良かったです」という
岳人の皆様。”お父さん、ホントに良かったですね”と話し合っています。平小屋のご夫妻も登山者への広報をしながら復活古道と船窪小屋を薦めて下さっているとか。3年間の苦労が報われたようで、ホッとしています。
天気はあまりよくありませんが、シーズン最大のイベントであるトイレの清掃を朝からしています。ペンパさんも6年前躊躇していた頃とは変り、自分から進んであれこれと作業しています。柴野さんは
「未だいいぞ、水をいっぱいためといてくれや」とお父さんに言われ、意気込んで協力しようとしていたのに、がっかりしているように見受けられます。「柴野ちゃん、二人にまかせて声がかかるまで
冬季小屋の整理をしようね」と、彼女の住み慣れた冬季小屋から本館への引越し準備をしてもらうことにしました。滞在中にありこれと増えてしまった荷物のせいりをはじめた彼女。意外に早く片付けて
「お母さん次は?」といった具合です。小屋番に入って2ヶ月近く、10日間の縦走や朝晩の小屋作業により大学を出たばかりの彼女も、来たときより大分生活の知恵を身につけてくれたようです。
思えば暑い夏の日々、狭い炉端での大勢のお客様への接待に戸惑っていた彼女でした。今は、どんなお客様が来られても親切、丁寧に接し、何の迷いも無くこの山小屋に溶け込んでいます。
何よりも大らかに明るく毎日を過ごしてくれたことが、私にとって大きな救いでした。その彼女の、今月いっぱいで下界の人となります。
東京の美大を卒業して今は学芸員の資格を得るため学んでいる彼女です。彼女の未来はどのように開けていくのか分かりませんが、今夏、船窪小屋で得た経験が何かに役立ってもらえれば・・・と楽しみにしています。
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先日9月27日、28日と一泊二日でテント泊りしたものです。あの時は目標にしていた山に登ることが出来、そのうえおかみさんやスタッフのみなさんからあたたかいもてなしを受け大変ありがとうございました。いい山旅が出来ました。
船窪小屋のおかみさん、大将、スタッフのみなさん、お体に気をつけて